2008年、アヴニールの前身となる活動を始める際に、先輩方から次の考えを伝えられました。

「害」という漢字が「公害」や「危害を与える」といった負のイメージがあることから、
公的機関において「障害者」という記載は「障がい者」に改められており、一部の地方自治体や企業でも”障がい”と表記され始めている


ところが、私はその活動当初から、ひらがな表記に強い違和感を感じていました。



2017年アヴニール立ち上げからは、私自身が代表ということもあり、「障害」と漢字で表記することを決めました。


そして翌年、私の方針が言語化されている考え方に出会います。

[障害の社会モデル]という考え方です。



[障害の社会モデル]という考え方を示す手段として障害の「害」を漢字で記載する

これが、アヴニールの意思表示となりました。


※みぞおちから下の運動機能を失ったから2階に行けない(←障害の医学モデル)、エレベーターがないから2階に行けない(←障害の社会モデル)
※知能指数が50以下の診断をされたので漢字は理解できない(←障害の個人モデル)、ルビをふっていないから漢字が読めない(←障害の社会モデル)

このような考え方です。


障害の「害」をひらがなで書くことは、当事者に障害があると考えるからこそ、そういう配慮をしなければならなくなったということで間違いないでしょう。

それはまさしく、[障害の個人モデル]、[障害の医学モデル]という考え方です。



しかし、アヴニールでは創業時より漢字で表し、現在は専門家や主要なメディアの間でも漢字が主流となりました。



[障害の社会モデル]、すなわち、
障害、障壁は社会の責任であり、解消するのは社会の責務であるという考え方で、
障害を、その個人が持つ体質とは考えていない。



アヴニールは、
[障害の社会モデル]という考えから漢字で表記しています。



障害は、当事者に向けた言葉ではなく、社会の在り方に向けて使う言葉である。



そして今、同じ考え方で、専門家や大手メディアでは、社会モデルの考え方として【障害】表記になりましたね。



今日は、そんなことについて書いてみました。